思春期の中・高校生が健康的に痩せるために!   — 成長を妨げない科学的ダイエットガイド —

1. SNS・メディアと「痩せたい願望」への注意

SNS時代の“理想体型”との向き合い方

SNSには、加工された写真や「完璧なスタイル」があふれています。
つい自分と比べてしまい、「もっと痩せなきゃ」と感じる人も多いですよね。
でも、それは現実の姿じゃないことがほとんどなんです。

思春期は「こうあるべき」という理想を強く受け止めやすく、自信をなくしたり、食事を制限しすぎてしまったりすることも。
研究では、SNSを長く使うほど“痩せたい願望”が強くなる傾向があるとも言われています。

2. 思春期のダイエットで大切な考え方

無理なダイエットはNG!

この時期は骨も筋肉もぐんぐん成長しています。
ここで栄養が足りないと、将来の健康にも影響してしまうことがあります。

避けたいダイエット:

  • 急に体重を落とす、断食、単品ダイエット
  • 下剤・サプリ・薬に頼る
  • 「月に1〜2kg以上」の減量

女子の場合は生理が止まらないこと、男子は筋肉の発達が止まらないことが最低ラインです。
「体重」よりも「心と体の元気」を優先しましょう。

3. 成長期に合った体の見方「ローレル指数」

大人に使うBMIより、思春期には「ローレル指数」が便利です。
成長段階でもバランスよく判断できます。

計算式:
ローレル指数 = 体重(kg) ÷ 身長(cm)³ × 10,000,000

例:体重40kg、身長150cm
→ 40 ÷ (150×150×150) × 10,000,000 = 118.5

基準:

  • 115〜145が「ふつう」
  • 130前後が平均

ローレル指数だけで判断せず、成長曲線や体脂肪率、体調もあわせて見てくださいね。

指数判定
100未満痩せすぎ
100-115未満痩せ
115-145未満標準
145-160未満肥満気味
160以上肥満

4. 有酸素運動のすすめ

脂肪を燃やしつつ筋肉を守るには、有酸素運動がぴったり。
しかもストレス解消や集中力アップにも効果的です。

おすすめの運動量:

  • 1日60分くらい(軽く汗をかく強さ)
  • 週3日以上、ジャンプ・水泳・縄跳びなども取り入れる
  • 10分×3回でもOK!続けることが大事です

ポイント:

  • 最初は「週3〜5回・20〜40分」から
  • 自転車通学や家事でも立派な運動
  • 無理せず、休むことも大切

5. 栄養バランスの取れた食事を

「食べなければ痩せる」は間違いです。
思春期の体はエネルギーも栄養もたくさん必要。
足りないと筋肉が減って“太りやすく痩せにくい”体になってしまいます。

中高生の1日カロリー目安:

  • 中学生男子:約2,600kcal
  • 中学生女子:約2,400kcal
  • 高校生男子:約2,800〜3,000kcal
  • 高校生女子:約2,300〜2,500kcal

PFCバランス(理想)

  • たんぱく質:13〜20%
  • 脂質:20〜30%
  • 炭水化物:50〜65%

食事のコツ:

  • 「主食・主菜・副菜・乳製品・果物」をそろえる
  • サラダだけ・炭水化物抜きはNG
  • 朝ごはんは必ず食べよう
  • お菓子やジュースは“たまに少しだけ”

6. 生活リズムを整える

健康的に痩せるには、生活習慣の見直しが基本です。
夜更かしやスマホの見すぎは、ホルモンの乱れや睡眠不足につながります。

生活リズム7つのポイント:

  1. 毎日同じ時間に寝起きする
  2. 朝ごはんを欠かさない
  3. 1日8,000歩以上の運動
  4. 夕食は寝る2〜3時間前までに
  5. スマホは寝る2時間前にOFF
  6. 睡眠は7.5〜8.5時間が理想
  7. 週1日は「リラックスデー」を作る

“ダイエット=生活を整えること”という意識を持つと◎です。

7. 思春期の「痩せすぎ」には要注意!

この時期に栄養不足が続くと、

  • 女子:生理が止まる、将来の骨量・妊娠に影響
  • 男子:筋肉や骨の発達ストップ
    などのリスクが出てきます。

また、心のストレスから“食べない”ことで安心しようとするケースもあります。
体重よりも「心の状態」「楽しめているか」に目を向けましょう。

8. 自分に合ったダイエットプランを立てよう

  1. まずローレル指数で今の自分をチェック
  2. なぜ痩せたいのか、どんな自分になりたいのかを整理
  3. 必要カロリーと栄養バランスを確認
  4. 食事内容を少しずつ整える(主食・主菜・副菜を意識)
  5. おやつはナッツやヨーグルトなど栄養のあるものに
  6. 食事・体重・運動をメモして“できたこと”を記録

9. まとめ:健康的に痩せるって、習慣と心のバランス

  • ダイエットの目的は「健康な体をつくること」
  • SNSに流されず、自分のペースでOK
  • 栄養・運動・睡眠・心の安定が“きれい”の本当の基礎
  • 家族や先生も「体重」ではなく「心と健康」を見守って

もし体調の変化や不安があるときは、我慢せずに専門家に相談してくださいね。

最後に

思春期こそ、自分の体と心の声に耳を傾けるチャンスです。
“無理せず、焦らず、健康的に”を合言葉に、自分を大切にできるダイエットをしていきましょう!

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